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筑摩選書

日本の包茎

——男の体の200年史

定価

1,760

(10%税込)
ISBN

978-4-480-01723-9

Cコード

0336

整理番号

205

2021/02/15

判型

四六判

ページ数

288

解説

内容紹介

 日本人男性の多くは、包茎であることを恥ずかしいと思っている。ある調査によれば、仮性包茎の人は63%で、露茎は35%。半数以上が包茎であるにもかかわらず、それを恥じている。著者によればこの感覚はヨーロッパ人には理解しにくいという。ならば、この羞恥心はいかにして形成されたのか? 一部の美容整形医が80年代に、手術は不要であるにもかかわらず、仮性包茎は恥ずかしいと雑誌等で盛んに広告を打ったことが、その背景の一つをなす。だが、それだけなのか? 包茎を巡る日本歴史を1870年代から現在に至るまで精査したのが本書。そこで明らかとされるのは、「土着の恥ずかしさ」と「作られた恥ずかしさ」の二層があること。さらに、男性器の形状をめぐって、男同士のマウントの取り合いが繰り広げられてきたこと、そこに女性が巻き添えを食ってきたことも示される。仮性包茎を恥じ、思い悩み、手術に走る人は今なお存在する。本書が最終的に目指すのは、このような呪縛を解き、男性身体を肯定できる道を探ることである。言説研究として一級品であると同時に、全く類書のない独創的な一書である。

目次

序章 なぜ仮性包茎の歴史なのか
第1章 恥と包茎―一九四〇年代半ばまで
第2章 包茎手術の商品化―戦後の混乱期から一九六〇年代まで
第3章 青年と包茎―一九七〇年代から九〇年代まで
第4章 中高年と包茎―一九八〇年代から現代まで
終章 包茎手術のたそがれ

著作者プロフィール

澁谷知美

( しぶや・ともみ )

澁谷知美(しぶや・ともみ)1972年、大阪市生まれ。東京大学大学院教育学研究科で教育社会学を専攻。現在、東京経済大学全学共通教育センター教授。博士(教育学・東京大学)。ジェンダーおよび男性のセクシュアリティの歴史を研究。共著に『性的なことば』 (講談社現代新書)など、単著に『日本の童貞』(河出文庫)、『平成オトコ塾――悩める男子のための全6章』『日本の包茎――男の体の200年史』(以上、筑摩書房)、『立身出世と下半身――男子学生の性的身体の管理の歴史』(洛北出版)がある。

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