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定価

946

(10%税込)
ISBN

978-4-480-05671-9

Cコード

0210

整理番号

71

1996/06/19

判型

新書判

ページ数

240

解説

内容紹介

「真理」「ヒューマニズム」「セクシュアリティ」といった様々の知の「権力」の鎖を解きはなち、「別の仕方」で考えることの可能性を提起した哲学者、フーコー。われわれの思考を規定する諸思想の枠組みを掘り起こす「考古学」においても、われわれという主体の根拠と条件を問う「系譜学」においても、フーコーが一貫して追求したのは「思考のエチカ」であった。変容しつつ持続するその歩みを明快に描きだす、新鮮な人門書。

目次

序 現在の診断
第1章 人間学の「罠」
第2章 狂気の逆説
第3章 知の考古学の方法
第4章 真理への意志
第5章 生を与える権力
第6章 近代国家と司牧者権力
第7章 実存の美学
第8章 真理のゲーム

著作者プロフィール

中山元

( なかやま・げん )

中山元(なかやま・げん)1949年生まれ。東京大学教養学部中退。思想家・翻訳家。著書に『思考の用語辞典』などが、訳書にカント『純粋理性批判』、ハイデガー『存在と時間』などがある。

この本への感想

本作は、フーコーの著作を時系列に並べ、思索の変遷をたどる『フーコーの知見ガイドブック』である。著者・中山氏は的確で私のような「観光客」に分かりやすく、かつ理解の届く言葉でフーコーの知をガイドしてくれる。
著者の視点は、フーコーの代理人としてでなく、私たちと同様の「理解する立場」に置かれている。しかし、一方で、中山氏の思索も披露されており、それが本書の濃密さを担保している。フーコーのような知の巨人の言葉は、難解で私たち凡人には、なかなか理解できない。だからこそ、本書のような間を繋ぐ存在は貴重である。できれば、若い頃に出会いたかった本である。だからこそ、若い人に読んで欲しい一冊だと思う。

taka

さん
update: 2019/07/14

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