ちくま新書

日本経済の死角
─収奪的システムを解き明かす
河野龍太郎
著
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『日本人とユダヤ人』という卓抜な日本人論によって論壇に登場した山本七平は、一見開放されたかに見える日本人の心性を根強く支配する鎖国的な傾向を批判すると同時に、その背後にあって社会の同質化を隠微に強要する「空気」の存在をも鋭く指摘した。その後、保守論壇を舞台にしながら、戦中派としての体験をもとに、日本的社会や組織の祖型としての天皇制や軍隊を分析し、日本型資本主義の起源と展開を論じるなど、多彩な評論活動を行なった。その論点を軸に戦後日本を問いなおし、新たな座標軸を提示する。
第1章 日本近代の縮図
第2章 天皇制国家の分裂
第3章 日本史を読みなおす
第4章 「現人神の創作者たち」
第5章 日本的原理主義の起源
第6章 敗残兵の日本軍隊論
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