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ちくま新書

哲学思考トレーニング

定価

946

(10%税込)
ISBN

978-4-480-06245-1

Cコード

0210

整理番号

545

2005/07/05

判型

新書判

ページ数

272

解説

内容紹介

テツガクなんて小難しいだけで、日常の現場では何の役にも立たないのでは?否、それは工夫しだいで思考のスキルアップに直結するものだ。本書では、分析哲学、科学哲学、懐疑主義、論理学、倫理学などの思考ツールを縦横無尽に使いこなす術を完全伝授!もっともらしい屁理屈や権威にだまされず、かといって不毛な疑いの泥沼に陥ることもなく、一歩ずつ筋道を立てて考え抜くコツが身につく。すぐにも応用可能なノウハウを習得しながら、哲学的思考の真髄も味わうことのできる、一粒で二倍おいしい知の道具箱。

目次

第1章 上手に疑うための第一歩―日常会話のクリティカルシンキング(まずは疑う習慣から
議論とは何か
議論の特定の手法
行間を読んで議論を再構成する)
第2章 「科学」だってこわくない―科学と疑似科学のクリティカルシンキング(「科学的事実」の持つ権威
今西進化論の事例 ほか)
第3章 疑いの泥沼からどう抜け出すか―哲学的懐疑主義と文脈主義(デカルトの方法的懐疑
方法的懐疑の破壊力
論理的展開
文脈主義の考え方)
第4章 「価値観の壁」をどう乗り越えるか―価値主張のクリティカルシンキング(価値主張
「生きる意味」の事例 ほか)
第5章 みんなで考えあう技術―不確実性と合意のクリティカルシンキング(地球温暖化をめぐる論争
不確実な状況における推論の問題
立場の違いに起因する問題
クリティカルシンキングの倫理性)

この本への感想

 この本を読む以前の私の哲学に関する考えは、過去の人物の話で難しいものだと思った。西洋哲学のような本しか私は読んでなかった。哲学とは哲学史の事だとばかり思っていた。その価値観が本書で大きく変わった。
 本書はクリティカルシンキング(批判的思考)を哲学的に解説した本である。本書は、私たちが日常的に考えるという習慣の大切さを気付かせてくれた。本書は、本当の意味で同考えると論理的かという哲学なのである。
 本書は、様々な哲学的思考を駆使しクリティカルシンキングしていく。その思考は実に魅力的なのだ。まず、クリティカルシンキングは個人攻撃をしない、漏れや重複を無くすなど多くある。その論理的思考が大事なのだ。例えば、科学でも権威主義にならない。そういう事が本書の中で一番印象に残った。
 我々は偏見を持っている。先ほどの権威の事もそうだ。実際には権威ではなく証明の方が大切だ。そういう哲学的思考は必要なのだ。
 勿論、学生にも必要である。大学生で卒論を書くときには、論文の形式や書き方は二番煎じなのである。最も重要なのは、どう考えるのかだ。論文を書く思考は哲学的思考を使うのは必須だ。いかに効率的に頭を使うのかだと思う。
 卒論を書く大学生に薦めるべきだ。まず、考え方が分からないと卒論は書けない。思考の仕方が分かった次に、古郡延治 論文・レポートのまとめ方(ちくま新書)を読めば、人文系の卒論は書けるように思える。つまりは、論文は問いを立てるのが問題で、そのためには思考力が必要だ。

ドラえもん

さん
update: 2010/01/28

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