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ちくま新書

わかりやすいはわかりにくい?

——臨床哲学講座

思考にもっと肺活量を!

人はなぜわかりやすい論理に流され、思い通りにゆかず苛立つのか――常識とは異なる角度から哲学的に物事を見る方法をレッスンし、自らの言葉で考える力を養う。

定価

814

(10%税込)
ISBN

978-4-480-06539-1

Cコード

0210

整理番号

832

2010/03/08

判型

新書判

ページ数

192

解説

内容紹介

ひとはなぜ、自由が拡大したのに不自由を感じ、豊かな社会になってかえって貧しさを感じるのか―現代人は、このようなパラドックスに気づき、向き合い、引き受けねば幸福にはなれない。「自由」「責任」の本質は何か。「弱さの力」とは何なのか。哲学の発想から、常識とは違う角度からものを見る方法を、読者とともに考える。人々と対話し思索を深める“臨床哲学”を実践してきた著者が、複雑化した社会のなかで、自らの言葉で考え、生き抜いていく力をサポートする。

目次

問いについて問う―意味について
こころは見える?―ふるまいについて
顔は見えない?―人格について
ひとは観念を食べる?―生理について
時は流れない?―時間について
待つことなく待つ?―ホスピタリティについて
しなければならないことがしたいこと?―責任について
所有できないものしか所有できない?―自由について
同じになるよりすれ違いが大事?―コミュニケーションについて
できなくなってはじめてできること?―弱さについて
憧れつつ憎む?―家族について
未熟であるための成熟?―市民性について
わかりやすいはわかりにくい?―知性について

著作者プロフィール

鷲田清一

( わしだ・きよかず )

1949年、京都市生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程修了。大阪大学総長などを経て、現在は京都市立芸術大学理事長・学長、せんだいメディアテーク館長。専門は哲学。現象学をベースに、臨床哲学、モード批評などを幅広く展開する。主な著書に『モードの迷宮』(ちくま学芸文庫、サントリー学芸賞)、『「ぐずぐず」の理由』(読売文学賞)、『「待つ」ということ』(以上、角川選書)、『〈ひと〉の現象学』(筑摩書房)、『哲学の使い方』(岩波新書)などがある。

この本への感想

臨床哲学の基礎を学べるとともに、新しい領域特有の熱気が伝わってくる良書です。内容・構成ともに大学の授業で教科書と使うのにも適しています(わたしは担当する「人間学」で、「教科書らしくない教科書」として採用しています――幸い学生さんにも好評です)。

GREG

さん
update: 2012/07/06

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