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定価

880

(10%税込)
ISBN

978-4-480-06673-2

Cコード

0245

整理番号

968

2012/07/04

判型

新書判

ページ数

192

解説

内容紹介

いま、気候変動の影響により、世界各地で生態系に変化が生じている。日本の里山で暴れはじめたモウソウチク、絶滅の危機に瀕するマダガスカルの巨木バオバブ、降雨量の激減で生育環境が脅威にさらされる南アフリカの花園、古代からの進化的連続性があやぶまれるギアナ高地…。本書では、植物と人間の営みの関わりを解説しながら、地球規模で生じている環境変動の実態をあかし、知られざる植物の世界へ、碩学のナチュラリストが読者を招待する。異端植物のカラー写真満載。

目次

帰化植物の脅威
暴れだしたモウソウチク―日本の里山に忍びよる危機
秘境への帰化植物侵入―ギアナ高地の現在
消えゆくバオバブ―マダガスカルの異変
多肉植物からの警告―南アフリカの環境変動
危機に瀕する砂漠の植物―ナミビアの憂鬱
モアイはなぜ動かなくなったのか―イースター島の謎
ユーカリを殺すのは誰か―オーストラリアの気候変動
照葉樹林とヤクの花園―ブータンの植生
消えた照葉樹林―中国の環境問題
白砂青松の危機―日本の海岸線に何が起きているのか

著作者プロフィール

湯浅浩史

( ゆあさ・ひろし )

1940年生まれ。農学博士。東京農業大学大学院農学研究科博士課程修了。海外50カ国で植物調査を行う。元・東京農業大学農学部教授。生き物文化誌学会会長。主な著書に『花おりおり』全5巻(朝日新聞社)、『世界の不思議な植物』『世界の不思議な花と果実』『世界の葉と根の不思議』(以上、誠文堂新光社)がある。

この本への感想

今、現実に起こっている植物の実態が紹介されている。何年もかけて出来上がった自然環境が、いともたやすく破壊されている。世界各地を旅しながら、課題を抉り出す著者に畏敬の念さえ覚える。

まず現地で起こっている植物からの警告は、何とか出来ることからやり遂げるのが出発点であると思われるが、同時に地球規模の課題でもあり、各国が社会課題として捉える必要がある。日本国内でも竹の活用、照葉樹林帯を広げる、そして帰化植物との共生と撲滅など課題は多々あり、国家レベルで捉え、今直ぐにでも実行を促したいものだ。豊かな自然を後世に受け継ぐのは、今を生きる我々の使命でもある。同時に問題を提起する教育的課題である。

宮木建雄

さん
update: 2021/03/09

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