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ちくま新書

観念論の教室

私が死ねば世界は終わる? 西洋哲学最大の テーマの源流へ!

私たちに知覚される場合だけ物は存在すると考える「観念論」。人間は何故この考えにとらわれるのか。元祖観念論者バークリを中心に「明るい観念論」の魅力を解く。

定価

880

(10%税込)
ISBN

978-4-480-06848-4

Cコード

0210

整理番号

1143

2015/09/07

判型

新書判

ページ数

240

解説

内容紹介

私が手に持っている花は存在する。私はそう思っている。だが、その花は、私が見たり触れたりするのとはかかわりなく、存在していると言えるのだろうか―物の、それ自体としての存在を否定し、私たちに知覚される限りにおいてのみ存在すると説く「観念論」。繰り返し提出されるこの考えに、なぜ人間は深くとらわれるのか。本書は、元祖・観念論者ジョージ・バークリの思想を論じ、観念論には「明るい観念論」と「暗い観念論」の二種類が存在すると説く。「存在するのは自分の心だけ」という独我論的発想とは真逆の、もう一つの魅力ある側面をたどる。

目次

第1章 原点―バークリの生涯
第2章 助走―世界を記号と見る
第3章 前史
第4章 飛躍―ヒベルニア観念論
第5章 再考―否定の否定
第6章 魅力

著作者プロフィール

冨田恭彦

( とみだ・やすひこ )

1952年、香川県生まれ。京都大学文学部哲学科卒。京都大学博士(文学)。ハーバード大学客員研究員などを経て、現在、京都大学大学院人間・環境学研究科教授。著書に、『ロック哲学の隠された論理』(勁草書房)、『クワインと現代アメリカ哲学』(世界思想社)、『観念説の謎解き』(世界思想社)、『観念論の教室』(ちくま新書)、『ローティ』(ちくま選書)、『カント入門講義』(ちくま学芸文庫)、Inquiries into Locke’s Theory of Ideas(Olms)、 The Lost Paradigm of the Theory of Ideas (Olms)、「科学哲学者柏木達彦」シリーズ全5冊(ナカニシヤ出版)、「生島圭」シリーズ全3冊(講談社現代新書)など、訳書に、R.ローティ『連帯と自由の哲学』(岩波書店)がある。

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