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ちくま新書

不道徳的倫理学講義

——人生にとって運とは何か

私たちの人生を大きく左右する「運」。その是非をめぐる古代から現代までの議論をたどり、あるがままの人間の生のあり方を探る。

定価

1,100

(10%税込)
ISBN

978-4-480-07213-9

Cコード

0212

整理番号

1409

2019/05/07

判型

新書判

ページ数

368

解説

内容紹介

我々がこの世界で何をなし、何を受け取るかは、「運」というものに大きく左右されている。しかし、あるべき行為や人生をめぐって議論が交わされるとき、なぜかこの「運」という要素は無視されがちだ。特にその傾向は、道徳や倫理について学問的な探究を行う倫理学に顕著である。それはいったいなぜだろうか。本書では、運が主に倫理学の歴史のなかでどう扱われ、どのように肯定や否定をされてきたのか、古代ギリシアから現代に至る人々の思索の軌跡を追う。そしてその先に、人間のあるがままの生をとらえる道筋を探る。

目次

第1部 「運」の意味を探る(現代における「運」
古代ギリシアの文学作品における「運」)
第2部 「運」をめぐる倫理学史―古代から近代までの一断面(徳と幸福の一致を求めて―アリストテレス以前
アリストテレス
ストア派
後生へのストア派の影響―デカルトの場合
アダム・スミス
運に抗して―現代の手前まで)
第3部 道徳と実存―現代の問題圏(道徳的運
倫理的運)

著作者プロフィール

古田徹也

( ふるた・てつや )

1979年、熊本県生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科准教授。東京大学文学部卒業、同大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(文学)。新潟大学教育学部准教授、専修大学文学部准教授を経て、現職。専攻は、哲学・倫理学。著書『言葉の魂の哲学』(講談社)で第41回サントリー学芸賞受賞。

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