ちくま新書
歴史学はこう考える
松沢裕作
著
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一九世紀は哲学的には、社会の支配に対する人間の自由をどのように確保するかが模索された時代であった。思想的な旧制度からの自らの解放を求めた自由の哲学は、世界的なうねりとなり、異文化への対抗、伝統的な桎梏からの離脱などを目指して展開された。ドイツとフランス、イギリスとアメリカ、インドと日本などの地域に目を配りながら、そのうねりを作り出したさまざまな要素に改めて光を当て、近代から現代への移行期における、自由の意味についての哲学的探究を俯瞰する。
第1章 理性と自由
第2章 ドイツの国家意識
第3章 西洋批判の哲学
第4章 マルクスの資本主義批判
第5章 進化論と功利主義の道徳論
第6章 数学と論理学の革命
第7章 「新世界」という自己意識
第8章 スピリチュアリスムの変遷
第9章 近代インドの普遍思想
第10章 「文明」と近代日本
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