大井赤亥
( おおい・あかい )1980年東京都生まれ、広島市育ち。東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得退学。博士(学術)。専門は政治思想史・現代日本政治。東京大学、法政大学、昭和女子大学などで政治学の講師を務める。著書に『ハロルド・ラスキの政治学』(東京大学出版会)、『武器としての政治思想』(青土社)が、共編著に『戦後思想の再審判――丸山眞男から柄谷行人まで』(法律文化社)がある。
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今日の政治において、声高に叫ばれる「改革」という言葉。この言葉はいかにして政治の表舞台へと躍り出たのか? 冷戦終焉後、旧来のイデオロギー上の対立軸がなくなるなかで、55年体制を規定してきた「保守vs.革新」という構図も崩壊していく。革新勢力が衰退し、あらたに旧来の保守層(守旧保守)とその体制の刷新を求める改革派(改革保守)との対立図式が登場したのである。本書では、近年の政治展開を「改革の政治」という一貫した視点から捉えなおし、そこで賭けられていた「改革」の実像を問いなおしていく。「真の改革」とはいかなるものか、リベラルは新たな改革勢力となりうるのか。政治家を志す気鋭の政治学者が描く、現代政治の新たな地平。
序章 現代日本政治の対立軸
第1章 「保革対立」から「改革の政治」へ
第2章 「改革の号砲」としての政治改革
第3章 行政改革と「改革を競う野党」
第4章 構造改革と保守政治の再編成
第5章 「改革の政治」と民主党政権の性格
第6章 「改革」の鬼子としての維新
第7章 安倍政権と「改革」の曲がり角
終章 日本政治のオルタナティヴ
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