ちくま新書
歴史学はこう考える
松沢裕作
著
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雪解けが近づいたこともあった。しかし北方領土交渉は、残念ながら再び厚い雲に覆われてしまった。戦後、歴代総理や官僚たちは、この困難に挑み続けてきた。政治的レガシーのため、使命感のため、あるいは対抗心や功名心のため……。そのたびに政府・与党内の事情や、冷戦下の日米ソ関係に阻まれてきたが、それでも前進していた交渉は、いま明らかに後退した。なにが起こったのか。国家の根幹をなす領土交渉の歴史を子細にたどりながら、「外交」の要諦を抽出する。
プロローグ プーチンとの“虚ろな約束”
第1章 歴史の「忘却」―宿命の対米依存
第2章 政治家の野望と北方領土
第3章 もう一つの「バックチャンネル外交」
第4章 外務省主導の原点・変化・分裂
第5章 安倍対露外交―敗北の構造
第6章 北方領土はどれだけ遠のいたか
エピローグ なぜ北方領土問題は解決しないのか
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