ちくま新書
歴史学はこう考える
松沢裕作
著
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長年にわたり論争となってきた邪馬台国の所在地。考古学では、纏向遺跡の発掘成果により畿内説で決着したとされるが、一方で歴史学の文献研究では『魏志倭人伝』の記載から九州説が一貫して支持されている。本書はこの矛盾に対して、畿内ヤマト国(邪馬台国)と北九州ヤマト国(女王国)が別個の存在として併存していたと見ることで解決を図る。『日本書紀』『古事記』といった史書や大和朝廷に直接つながるその後の歴史との親和性・連続性も検討し、文献史学と考古学の見解の調和を目指す。
第1章 研究史の流れ
第2章 魏志倭人伝の史料論
第3章 卑弥呼像の点検と論点
第4章 行程記事について
第5章 女王国と邪馬台国の併存
第6章 女王国と邪馬台国の性格
第7章 女王国の時代とその行方
第8章 邪馬台国の時代とその行方
おわりに―ヤマト王権へ
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