山口輝臣
( やまぐち・てるおみ )山口輝臣:1970年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科教授。東京大学大学院博士課程修了。専門は日本近代史。著書『明治国家と宗教』(東京大学出版会)、『明治神宮の出現』(吉川弘文館)、『天皇の歴史9 天皇と宗教』(共著、講談社学術文庫)、『はじめての明治史』(編著、ちくまプリマー新書)など。
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「国体」の再構築と「文明化」の超克がめざされた戦前昭和期。大正期の民主化は社会運動の興隆や無産政党の登場に結実するものの、その後衰退し、「国体」のほころびが再縫合されていく。また、大正期にみられたアジア回帰、国家総動員、文化主義は、戦前昭和期にアジア進出、総力戦体制、日本主義・国体論へと展開していった。これらは、大正期における「文明化」との差異化が「転向」の時代をへて「近代の超克」へ推し進められていく過程でもあった。多様な思想潮流を整理し、最新研究に基づいて明快に解説する。
多元的国家論とギルド社会主義
第二次日本共産党と福本イズム
講座派と労農派
恐慌と統制経済論
国家社会主義と満洲事変
転向
農本主義の時代
昭和の日本主義
国体明徴論
政治的変革の夢―維新・革新・革命
自由主義
反ファシズム人民戦線論
国家総動員論
戦時下のアジア解放論
京都学派の哲学
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