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ちくま新書

仕事と江戸時代

——武士・町人・百姓はどう働いたか

戦国時代の終焉で、劇的な経済発展をした江戸時代。それを支える労働も多様になった。現代の働き方にも結びつくその変化を通して、江戸時代を捉えなおす。

定価

1,012

(10%税込)
ISBN

978-4-480-07597-0

Cコード

0221

整理番号

1767

2023/12/05

判型

新書判

ページ数

272

解説

内容紹介

戦国時代の終焉で、劇的な経済発展をした江戸時代。それを支える労働も多様になった。現代の働き方にも結びつくその変化を通して、江戸時代を捉えなおす。

現代の働き方、江戸に始まる
▼武士もダブルワークで才能開花
▼武家奉公人は人材派遣で
▼自立?嫁入り修行?武家屋敷に雇われ働く女性たち
▼余業で稼いだ金銭で年貢を納める百姓たち

(概要)
常に変化を求められながら、同時に変わらなさもあると感じる私たちの働き方。そもそも現代日本人の働き方の源流はどこにあるのだろうか。明治時代、産業革命以降の資本主義の流れのなかで形成されていったと見る向きもあるが、戦国時代の戦乱から解放され、おおいなる社会的・経済的発展や貨幣制度の成熟を背景に、多様化・細分化していった、江戸時代の労働事情が、その源にあると本書では考える。当時の社会を形作ったあらゆる階層の働き方を丁寧に掘り起こしながら、仕事を軸に江戸時代を捉えなおす。

目次

第1章 「働き方」と貨幣制度
第2章 武家社会の階層構造と武士の「仕事」
第3章 旗本・御家人の「給与」生活
第4章 「雇用労働」者としての武家奉公人
第5章 専門知識をもつ武士たちの「非正規」登用
第6章 役所で働く武士の「勤務条件」
第7章 町人の「働き方」さまざま
第8章 「史料」に見る江戸の雇用労働者の実態
第9章 大店の奉公人の厳しい労働環境
第10章 雇われて働く女性たち
第11章 雇用労働者をめぐる法制度
第12章 百姓の働き方と「稼ぐ力」
第13章 輸送・土木分野の賃銭労働
第14章 漁業・鉱山業における働き手確保をめぐって

著作者プロフィール

戸森麻衣子

( ともり・まいこ )

戸森 麻衣子(ともり・まいこ):1975年生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科日本文化研究専攻博士課程修了。東京農大非常勤講師、早大エクステンションセンター講師、日本学術振興会特別研究員。専攻は日本近世史。幕府直轄領の支配の仕組みや、幕府代官などについて研究を行っている。著作に『江戸幕府の御家人』(東京堂出版)『長崎奉行遠山景晋日記』(共編、清文堂出版)などがある。

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