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ちくま学芸文庫

エッフェル塔

塔によって触発される表徴を次々に展開させることで、その創造力を自在に操る、バルト独自の構造主義的思考の原形。解説・貴重図版多数併載。

定価

1,100

(10%税込)
ISBN

978-4-480-08347-0

Cコード

0110

整理番号

-9-2

1997/06/10

判型

文庫判

ページ数

224

解説

内容紹介

1889年のパリ万博のために建造されて百年余り―パリのどこからでも見られ、世界一有名な塔であるエッフェル塔。この既知の塔から「記号」と「表徴」をつむぎだし、あらゆる時代と空間から、そしてあらゆる存在から、この鉄の塔を読み解き、変貌させ、創造力のなかを滑空させる。バルト独自の構造主義的思考の原点と軌跡を明晰に示すエクリチュールの美しく豊潤なモニュメント。エッフェル塔の図版資料とバルト論「ロラン・バルト―意味の解体と創造」「ロラン・バルトの彼方」を併録。

目次

エッフェル塔
ロラン・バルト―意味の解体と創造(諸田和治)
ロラン・バルトの彼方へ(宗左近)

著作者プロフィール

ロラン・バルト

( ばると,ろらん )

1915~80年。記号のシステムとしてのテクスト分析により、それまでの批評言語を刷新し、現代思想にはかりしれない影響を与えたフランスの批評家。社会的神話学から出発し、記号学・テクスト性・モラリティの時代を経て、テクストの快楽の実践へと至った。交通事故により死去。

宗左近

( そう・さこん )

1919年生まれ。東京大学哲学科卒。法政大学教授、昭和女子大教授 を務める。詩の創作、仏文学翻訳・評論でも知られる。詩集『藤の 花』『炎える母』、翻訳書ではロラン・バルト『表徴の帝国』『エッフェル塔』等がある。2006年没

伊藤俊治

( いとう・としはる)

1953年生まれ。美術史家/美術評論家。現在、東京藝術大学美術学部先端芸術表現科教授。著書に『ジオラマ論』『20世紀写真史』など多数ある。

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