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ちくま学芸文庫

日本人の目玉

見つめる対象を貫く一撃 「書くという私の身上の、一つの極点」

定価

1,540

(10%税込)
ISBN

978-4-480-08921-2

Cコード

0190

整理番号

-15-3

2005/06/08

判型

文庫判

ページ数

384

解説

内容紹介

「虚子と放哉の間で理論を、西田と九鬼の間で思考を、青山と州之内の間で美を、安吾と三島の間で構成を、川端において散文を問い、そして小林秀雄にたどりついた」。俳句、哲学、美術、演劇、小説、そして文芸批評。巨人たちへの敬虔なオマージュでなく、むしろ今なおわれわれを強くとらえてやまない多彩なディスクールを横断しながら、彼らの反面が隠し持っている途方もない異形性、不気味さだけがもちうる強度を露わにしてみせる。ロゴスの節度ではなく、アレーティアの脅威にこそ捧げられた、異色の近代日本批評史、恐るべき思考の力業。

目次

放哉の道、虚子の道と道
西田の虚、九鬼の空
見えない州之内、見るだけの青山
三島の一、安吾のいくつか
いつでもいく娼婦、または川端康成の散文について
小林秀雄/わかちえぬものと直接性、もしくは、流れる、叩け、見ろ、壊せ!

ふたつの目玉(解説 柳美里)

著作者プロフィール

福田和也

( ふくだ・かずや )

1960-2024年、東京生まれ。文芸評論家。慶應義塾大学大学院修士課程修了。慶應義塾大学名誉教授。1992年『日本の家郷』で第4回三島由紀夫賞を受賞。『甘美な人生』で平林たい子賞を受賞。著書に『奇妙な廃墟――フランスにおける反近代主義の系譜とコラボラトゥール』『日本人の目玉』『地ひらく──石原莞爾と昭和の夢』『山下奉文──昭和の悲劇』『乃木希典』『作家の値うち』『イデオロギーズ』『ひと月百冊読み、三百枚書く私の方法』『贅沢な読書』『俗ニ生キ俗ニ死スベシ 俗生歳時記』『「内なる近代」の超克』、編著に『江藤淳コレクション』(全4巻)などがある。

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