高取正男
( たかとり・まさお )1926-81年。京都大学文学部史学科卒業。京都女子大学教授などをつとめた。専門は民俗学、日本文化史。著書に『神道の成立』(平凡社ライブラリー)、『宗教以前』(共著、ちくま学芸文庫)などがある。
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前近代の日本の社会像を取り出して見せ、その前近代的なものが、どのように自分たちに受け継がれ、あるいはどのようにして受け継がれなかったのか(その結果どうなったか)、を目に見える形(あるいは想像できる形)で提示した論稿。大学での講義をもとにしたものなので、とても読みやすく、分かりやすい。コンパクトな中身ながら、史料の空白を埋める民俗学的な手法を理解することができ、柳田国男、折口信夫、宮本常一といった民俗学の巨人たちがどういうことを考えていたのか、ということも知ることのできる、民俗学のうってつけの入門書。
第1章 エゴの本性(個人のシンボル
拒絶の主体)
第2章 裏街道の話(共同体的平衡感覚
間道の実態
道路の二重構造)
第3章 土着との回路(馬の背と牛の背
土着者の姿勢
自然に生きる)
第4章 マレビト論再考(折口説と柳田説
マレビト信仰の根底)
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