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ちくま学芸文庫

モラル・エコノミー

——インセンティブか善き市民か

モラルを活用せよ──主流派経済学への挑戦

人間はたんなる利己的存在ではない。古今の思想や数々の実験結果を総合し、「善き市民」をはぐくむ社会の実現を探究した、経済学の壮大な試み。

定価

1,650

(10%税込)
ISBN

978-4-480-51259-8

Cコード

0133

整理番号

-28-1

2024/09/10

判型

文庫判

ページ数

432

解説

内容紹介

モラルを活用せよ──
主流派経済学への挑戦
人間はたんなる利己的存在ではない。古今の思想や数々の実験結果を総合し、「善き市民」をはぐくむ社会の実現を探究した、経済学の壮大な試み。解説 亀田達也

===
経済学は人間を単なる利己的な存在と捉えがちだが、果たしてそれは正しいのだろうか。米国を代表するリベラル派経済学者のボウルズは、アリストテレスに始まる古今の社会思想や、実験経済学・行動科学から得られた興味深い数々の知見をもとに、そうした人間観に疑問を呈する。人間の利己心を前提に組み立てられたインセンティブは、社会を繁栄させるどころか逆の効果を生むことさえある。「あるがままの人間」を精緻に解明したうえで、「善き市民」としての人間の性質を補完するような制度・立法への道を探究した本書は、現代の経済学・社会科学を総合した一大到達点を示している。 

目次

日本語版への序文
序文
第1章 ホモ・エコノミクスに関する問題
第2章 悪党のための立法
第3章 道徳感情と物質的利害
第4章 情報としてのインセンティブ
第5章 リベラルな市民文化
第6章 立法者のジレンマ
第7章 アリストテレスの立法者の使命
原註
訳者あとがき
補遺
引用文献
解説(亀田達也)
索引

著作者プロフィール

サミュエル・ボウルズ

( ぼうるず,さみゅえる )

サミュエル・ボウルズ(Samuel Bowles):1939年生まれ。米国サンタフェ研究所研究教授・行動科学プログラムディレクター。ハーバード大学准教授、マサチューセッツ大学教授などを歴任。著書に『制度と進化のミクロ経済学』(NTT出版)など。

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