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筑摩選書

トラウマ後 成長と回復

——心の傷を超えるための6つのステップ

定価

1,980

(10%税込)
ISBN

978-4-480-01567-9

Cコード

0311

整理番号

64

2013/03/13

判型

四六判

ページ数

304

解説

内容紹介

自然災害、交通事故、離別、病気など、生死を左右するつらい体験の後に現れる「心的外傷後ストレス症候群(PTSD)」。その治療に多くの心理学者や精神科医が取り組んでいるが、PTSDからの回復は、じつは当人も医師も驚くほどの豊かな成長をもたらすことがわかってきた。ではトラウマはいかにして成長に変わりうるのか―。症状の原因としくみ、回復から成長への道筋まで、トラウマ体験の働きを研究してきた第一人者がその対処法を示す。

目次

死なない程度の困難は人を強くする
第1部 すべては変化する(トラウマ体験の二面性
トラウマはいかにして発見されたか
トラウマ反応はどのように起こるか)
第2部 トラウマ後の成長(苦しみがもたらす変容
壊れた花瓶の理論
トラウマの意味を書き換える)
第3部 成長のマインドセットを働かせる(回復から成長へ
「成長」をもたらす六つのステップ)

著作者プロフィール

スティーヴン・ジョゼフ

( じょぜふ,すてぃーヴん )

一九四八年生まれ。イギリスのノッティンガム大学教授(心理学、保健・社会医療)。トラウマと回復・成長センター理事。自然災害や事故、病気、離婚などを経験した人たちが、その苦難からいかに学び、成長を遂げているかを研究している。論文多数の他、公共医療サービス等に関する著作がある。

北川知子

( きたがわ・ともこ )

翻訳家。奈良女子大学大学院修士課程(社会学専攻)修了。国立国会図書館勤務を経て、翻訳業に従事。訳書に『情熱教室のふたり』(マシューズ)、『次なる経済大国』(オニール)、『ビジネスで一番、大切なこと』(ムン)、『大いなる不安定』(ルービニ、山岡洋一との共訳)他。

この本への感想

児童虐待および生い立ちの再演による被害、医師の誤診による二次被害と悪化など、色々と重なり、生命の危機に数回晒されて生きてきました。それでも、結婚してから治療が進み、PTSDを抱えながらも何とか毎日を送っています。フラッシュバックと解離症状が重いので、なかなか普通の生活はできませんが、いつか私が負い続けた被害が力となり光となるよう願って生きています。壊れた花瓶の例にハッとさせられました。私はずっと、もし被害がなかったら…と考え続けてきました。虐待を受けずに育った人、誰か1人でも助けてくれる大人がいた中で育った人、助けを求めた時に真っ当な医師に出会えた人が羨ましくて。でも、この本の花瓶の例は、もし…を考えるのをやめ、壊れてしまった事を受け入れた上で何ができるのかを考えるしかない、と思うきっかけを与えてくれました。

匿名希望

さん
update: 2024/02/20

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