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筑摩選書

星新一の思想

——予見・冷笑・賢慮のひと

定価

2,200

(10%税込)
ISBN

978-4-480-01738-3

Cコード

0395

整理番号

220

2021/10/12

判型

四六判

ページ数

448

解説

内容紹介

『ボッコちゃん』をはじめとする星新一の作品は、数多くの読者を魅了してきた。かつても、そして今も、若い人たちを中心に広く読まれている。国民的作家といっても、過言ではない。にもかかわらず、これまで星新一の作品世界は、殆どまともに論じられてこなかった。1997年にその生涯を閉じるまで、1000篇を超すショートショートを書き上げた星新一こそ、じつは、現代を生きる私たちの肖像であり、時代の予言者であり、徹底したニヒリストであった。本書では批評家である浅羽通明氏が、こうした星新一の作品世界を、エッセイも含めて徹底読解し、その根本思想を明らかにしていく。本邦初の本格的な星新一論にして、知的エンタテイメント性に満ちた現代日本文明論!!

目次

プロローグ―「流行の病気」『声の網』「おーいでてこーい」ほか
第1章 これはディストピアではない―「生活維持省」「白い服の男」「コビト」ほか
第2章 “秘密”でときめく人生―「眼鏡について」「雄大な計画」「おみそれ社会」ほか
第3章 アスペルガーにはアバターを―「地球から来た男」「肩の上の秘書」「火星航路」ほか
第4章 退嬰ユートピアと幸せな終末―「妖精配給会社」「最後の地球人」「古風な愛」ほか
第5章 「小説ではない」といわれる理由―「霧の星で」『人民は弱し 官吏は強し』「城のなかの人」ほか
第6章 SFから民話、そして神話へ―「マイ国家」「門のある家」「風の神話」ほか
第7章 商人としての小説家―「SFの短編の書き方」「とんでもないやつ」「第一回奇想天外SF新人賞選好座談会」ほか
第8章 寓話の哲学をもう一度―「老荘の思想」「SFと寓話」「いわんとすること」ほか
エピローグ―「錬金術師とSF作家」「小松左京論」「科学の僻地にて」ほか

著作者プロフィール

浅羽通明

( あさば・みちあき )

1959年横須賀市生まれ。早稲田大学法学部卒業。みえない大学本舗主宰。著書に『アナーキズム』(ちくま新書)、『試験のための政治学』(早稲田経営出版)、『ニセ学生マニュアル』三部作(徳間書店)、『大学で何を学ぶか』『思想家志願』『知のハルマゲドン』(小林よしのり氏との共著)『天皇・反戦・日本』『右翼と左翼』『昭和三十年代主義』(以上、幻冬舎)、『教養論ノート』(リーダーズノート新書)、『野望としての教養』(時事通信社)、『「携帯電話的人間」とは何か』(宝島社)、『時間ループ物語論』(洋泉社)ほか多数。

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