岡本雅享
( おかもと・まさたか )1967年出雲市生まれ。一橋大学大学院社会学研究科博士課程修了。現在、福岡県立大学社会学部教授。専門は政治社会学・民俗学。著書に『中国の少数民族教育と言語政策』(社会評論社、2008年)、『民族の創出』(岩波書店)、2014年、『出雲を原郷とする人たち』(藤原書店、2016年)、『千家尊福と出雲信仰』(ちくま新書、2019年)など。地域や国を跨ぐ日本型Ethnic Studiesとしての出雲学を提唱。
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出雲は神話の国と呼ばれる。また、謎多き存在とも見られている。現在は島根県東部の一地方である出雲が、?アれほど全国的な脚光を浴びるのはなぜなのか。近代以降、中央集権国家の道を歩んできた日本で暮らす私たちは、国には一つの中心があって、それ以外はすべて辺境という観念にとらわれ、古来からの地域と地域のつながりをいつの間にか忘れてしまっていないだろうか。列島各地に広がる出雲信仰の痕跡や伝承を丹念に辿り、その謎をつなぎ合わせることで、もう一つの日本の輪郭が浮かび上がる。
序章 全国“出雲”再発見の旅
第1章 大和神話との矛盾から解く列島の出雲世界
第2章 出雲を原郷とする人たちを探す鍵―地名や神社で辿る列島移住史
第3章 国引き神話と新羅・高志
第4章 能登・越中・越後の出雲を追って
第5章 沿岸から内陸へ―越後から会津・北関東への道
第6章 瀬戸内と関門海峡を渡って
第7章 出雲と大和―畿内への道
終章 日本海交流の鍵=ミホススミに光を!
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