API Error: too_many_requests

loading...

筑摩選書

隣国の発見

——日韓併合期に日本人は何を見たか

定価

1,870

(10%税込)
ISBN

978-4-480-01774-1

Cコード

0336

整理番号

256

2023/05/16

判型

四六判

ページ数

288

解説

内容紹介

日韓併合期の朝鮮半島では何が起きていたのだろうか。現在、韓国で言われるような日本による一方的な収奪があったのかどうか、それを知るための一つの方法として、当時の日本人が書き残したものに注目するという手法がありえる。併合期に朝鮮の地に住んでいた、あるいは旅した日本人たちが書き残したエッセイや日記を読み、彼らが何を、何を感じ、考えていたのかを明らかにする。
数十人の証言が登場するが、とくに観察と体験と記述の調和が光る、安倍能成と挾間文一(科学者)と浅川巧(美術評論家)の作品をやや集中的にとり上げたい。そこからは、当時の朝鮮半島の人々が、現在からは想像できない大きなパラダイムシフトの中に生きていたことがわかる。日本語の影響を受けた言文一致によるハングル交じり文の導入、身分制の解体、突然始まった社会のあらゆる側面の近代化の実態――それらを具体的に描くことで、見えてくるものには大いに意味があり、今後の日韓の歴史研究にも役立つことが期待される。

目次

第1章 朝鮮の山河(海峡を越えて
禿山と岩山
朝鮮の山河)
第2章 隣国の発見(少年の日の思い出
家の近所はすぐ市場だった
大人たちの見たもの
白磁の美の発見)
第3章 もう一つの眺め(非好感の眺め
朝鮮人とはだれか)
第4章 京城の歩く人(安倍能成の朝鮮エッセイ
浅川巧への惜別の辞)
第5章 旅する科学者(挾間文一と辺境の地への旅
挾間文一の日記
朝鮮に与えられ、また与えた人)

著作者プロフィール

鄭大均

( てい・たいきん )

鄭 大均(てい・たいきん):1948年岩手県生まれ。韓国系日本人。専攻は日韓関係論、在日外国人。立教大学、UCLA で学び、81年から95年まで韓国の啓明大学校外国学大学等で教鞭をとる。現在は東京都立大学名誉教授。著書に『増補版 韓国のイメージ』『日本のイメージ』『在日の耐えられない軽さ』(いずれも中公新書)、『在日・強制連行の神話』(文春新書)、『韓国のナショナリズム』(岩波現代文庫)、『韓国が「反日」をやめる日は来るのか』(新人物往来社)、『日韓併合期ベストエッセイ集』(編書、ちくま文庫)などがある。

本書をお読みになったご意見・ご感想などをお寄せください。
投稿されたお客様の声は、弊社HP、また新聞・雑誌広告などに掲載させていただくことがございます。

  • [*]は必須項目です。おそれいりますが、必ずご記入をお願いいたします。
  • (ここから質問、要望などをお送りいただいても、お返事することができません。あしからず、ご了承ください。お問い合わせは、こちらへ)
  • ※お寄せいただいたご意見・ご感想の著作権は小社へ帰属し、当ホームページや小社出版物に転載させていただく場合がございます。
  • ※ご意見・ご感想への返信はいたしておりません。ご了承ください。

「筑摩選書」でいま人気の本

いま話題の本