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定価

1,100

(10%税込)
ISBN

978-4-480-03087-0

Cコード

0197

整理番号

-25-1

1995/10/24

判型

文庫判

ページ数

384

解説

内容紹介

次々に斬新な方法を創り出すイタリアの作家の、型破りな作品。すぐに中断してしまう、まったく別個の物語の断片の間で右往左往する「男性読者」とそれにまつわる「女性読者」を軸に展開される。読者は、作品を読み進みながら、創作の困難を作者と共に味わっている気持ちになる、不思議な小説。

目次

冬の夜ひとりの旅人が
マルボルクの村の外へ
切り立つ崖から身を乗り出して
風の目眩も怖れずに
影の立ちこめた下を覗けば
絡みあう線の網目に
もつれあう線の網目に
月光に輝く散り敷ける落葉の上に
うつろな穴のまわりに
いかなる物語がそこに結末を迎えるか?

著作者プロフィール

イタロ・カルヴィーノ

( かるヴぃーの,いたろ )

(1923-85)イタリアの作家。キューバで生まれ、北イタリアで育つ。43年、反ファシズムのパルチザンに身を投じる。それが彼の文学的出発点となり、47年に発表した『くもの巣の小道』は、ネオ・レアリズム小説の傑作と絶賛される。著書に『まっぷたつの子爵』『木のぼり男爵』『不在の騎士』『見えない都市』『冬の夜ひとりの旅人が』などがある。

この本への感想

カルヴィーノの本を読むと何かいつも懐かしい気がする。
この本のように、今までとは全く違った構成であってもそうである。いま途中であり、もちろんこの後どうなるのかという期待はあるのだけれど、なんとなくどうでもいいようだ。ただ今読んでところを楽しんでいればいいのではと思われる。

昆野正博

さん
update: 2009/06/11

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