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ちくま学芸文庫

新編 現代の君主

獄中の思索を読む

労働運動を組織しイタリア共産党を指導したグラムシ。獄中で綴られたそのテキストから、いま読み直されるべき重要な29編を選りすぐり注解する。

定価

1,650

(10%税込)
ISBN

978-4-480-09160-4

Cコード

0110

整理番号

-16-1

2008/08/06

判型

文庫判

ページ数

432

解説

内容紹介

現代の君主は、個人ではありえない、それはひとつの集合的意志である―。イタリア共産党の指導者グラムシは、十数年にわたる獄男生活において、ヨーロッパの革命が挫折した原因を内省しつつ執筆活動をつづけた。その『獄中ノート』から、、主として政治と近代国家の問題をあつかった最重要テクストを精選するとともに、その思想背景を知るための明快な訳注を付したものが本書である。組織された生産者社会において、人間が主体性を取り戻すことを展望する。いま読みなおすグラムシ思想の真髄。

目次

人間とはなにか
構造と上部構造―その歴史的ブロック
哲学・宗教・常識・政治
マキャヴェッリと現代の君主
自立した科学としての政治学
歴史的存在としてのマキャヴェッリ
マキャヴェッリとグィッチャルディーニ
マキャヴェッリ的政治教育の革命性
情勢または力関係の分析
「経済主義」の問題〔ほか〕

著作者プロフィール

アントニオ・グラムシ

( ぐらむし,あんとにお )

1891年、イタリアのサルデーニャ島生まれ。トリノ大学在学中に社会党入党。戦時総動員体制のうちに生産者自治社会の可能性を見て取り、1919年『オルディネ・ヌオーヴォ』紙を創刊。工場評議会運動を指導したのち、21年イタリア共産党の創立に参加。26年ムッソリーニ政権下で逮捕され、10年余りの獄中生活を強いられる。37年、釈放後に病死。

上村忠男

( うえむら・ただお )

1941年尼崎市に生まれる。現在、東京外国語大学名誉教授。学問論・思想史。著書:『ヴィーコの懐疑』(1988)、『歴史家と母たち??カルロ・ギンズブルグ論』(1994)、『ヘテロトピアの思考』(1996)、『バロック人ヴィーコ』(1998)、『歴史的理性の批判のために』(2002)、『超越と横断』(2002)、『グラムシ 獄舎の思想』(2005)、『韓国の若い友への手紙』(2006)、『無調のアンサンブル』(2007)、『現代イタリアの思想をよむ』(2009)、『ヴィーコ??学問の起源へ』(2009)など。訳書:ヴィーコ、クローチェ、グラムシ、ギンズブルグ、アガンベン、スピヴァクのものなど多数。

この本への感想

 グラムシは難解だ。わたしは、グラムシの本に何度も挑戦したが、どれもこれもさっぱりわからなかった。

 初めて最後まで読めたのが『グラムシ・コレクション』であった。そして古本屋で見つけた絶版本の上村忠男編訳の『新編現代の君主』によってはじめて、グラムシの思想が分かりかけた。今回、『新編現代の君主』がちくま学芸文庫から出ることを知り、喜びに耐えない。あらためてこの文庫版でも読むつもりだ。そして、いろんな人にこの本を薦めたいと思う。

三郎

さん
update: 2008/08/14

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