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ちくま学芸文庫

柳宗悦コレクション3 こころ

自我を超える

柳思想の最終到達点「美の宗教」に関する論考を収めたシリーズ最終巻。阿弥陀の慈悲行を実践しようとした宗教者・柳の姿が浮び上がる。 【解説: 阿満利麿 】

定価

1,540

(10%税込)
ISBN

978-4-480-09333-2

Cコード

0139

整理番号

-22-3

2011/04/06

判型

文庫判

ページ数

432

解説

内容紹介

たくさんの美しいものに触れ、もの作りの現場に足しげく通った柳は、美を生む上で人間の「自我」が大きな障壁になっていることを確信する。ではどうしたらそれを克服することができるのか…。自我からの解放を説く仏教に若き日から親しみ、苦悩しながらもの作りにたずさわる仲間を持つ柳は、その難しさを痛感していた。思案のさ中、彼の眼に『大無量寿経』の中の一節「無有好醜の願」が飛込む。もはや美醜などない、全てのものは既に救われている、とするその一文を手掛りに、柳はどんな作り手でも「無」の境地に至り、美しいものを生み出すことので

目次

妹の死
死とその悲みに就て
亡き宗法に
私の念願
美の宗教
美の法門
無有好醜の願
美の浄土
法と美
不二美
仏教美学について
民藝美の妙義
安心について
凡人と救い
無謬の道
伝統の形成
心偈(抄)

著作者プロフィール

柳宗悦

( やなぎ・むねよし )

1889-1961年。学習院高等科在学中に雑誌「白樺」創刊に参加。主に美術の分野を担当した。東京帝国大学哲学科を卒業後は宗教哲学者として活躍。濱田庄司、河井寛次郎、バーナード・リーチ、富本憲吉らと出会い、「民藝」という新しい美の概念を打ちたてた。眼の人として知られるが、柳のまなざしは、物の美しさだけではなく、物を生み出した人や社会にたえず注がれていた。

日本民藝館

( にほんみんげいかん )

1936年10月24日開館。初代館長は柳宗悦。主に江戸後期以降の民衆生活に使用された陶磁器・染織・木漆工などの工芸品を約17000点所蔵。民芸運動に関係した個人作家作品も多数収蔵している。現在、年間5回の特別展を行い、常時およそ500点を陳列、公開している。そのうち年に一度「日本民藝館展―新作工藝公募展―」を開催し、新作工芸の普及にも努めている。

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