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ちくま学芸文庫

中井久夫コレクション 「伝える」ことと「伝わる」こと

写すということは、現実に 人を近づける働きがある

精神が解体の危機に瀕した時、それを食い止めるのが妄想である。解体か、分裂か。その時、精神はよりましな方として分裂を選ぶ。 【解説: 江口重幸 】

定価

1,650

(10%税込)
ISBN

978-4-480-09364-6

Cコード

0111

整理番号

-16-6

2012/02/08

判型

文庫判

ページ数

416

解説

内容紹介

精神の解体を途中で食い止めるものに妄想がある。精神が、解体か分裂かの危機に瀕した時、比較的ましな方として分裂を選ぶのではないか…バベルの塔を比喩にして精神=身体を論じた「解体か分裂か」。統合失調症を中心に精神疾患の発病過程、臨界期、回復期への新たな視点を提起した「精神科の病いと身体」、「統合失調症者における「焦慮」と「余裕」」。他に描画治療論、言語論、心のケアなど、著者がもっとも活発に著作・翻訳活動に励んだ1980年代を中心に22編の論文・エッセイ等を収める。阪神・淡路大震災後の都市論を語った磯崎新との対

目次

1(統合失調症患者の回復過程と社会復帰について
精神科の病いと身体―主として統合失調症について ほか)
2(精神病水準の患者治療の際にこうむること―ありうる反作用とその馴致
統合失調症者の言語―岐阜精神病院での講演 ほか)
3(関係念慮とアンテナ感覚―急性患者との対話における一種の座標変換とその意味について
禁煙の方法について―私的マニュアルより ほか)
4(私の日本語作法
翻訳に日本語らしさを出すには―私見 ほか)

著作者プロフィール

中井久夫

( なかい・ひさお )

1934年、奈良県生まれ。京都大学医学部卒業。現在は神戸大学名誉教授。著書として『精神科医がものを書くとき』『隣の病い』『世に棲む患者』『「つながり」の精神病理』『「思春期を考える」ことについて』(いずれも、ちくま学芸文庫)、『分裂病と人類』(東京大学出版会)、『精神科治療の覚書』『日本の医者』(いずれも日本評論社)、『西欧精神医学背景史』『災害がほんとうに襲った時』『復興の道なかばで』(いずれも、みすず書房)、『治療文化論』(岩波書店)、『こんなとき私はどうしてきたか』(医学書院)など多数。

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