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ちくま文庫

聞書き 遊廓成駒屋

名古屋中村遊廓跡で出くわした建物取壊し。そこから著者の遊廓をめぐる探訪が始まる。女たちの隠された歴史が問いかけるものとは。解説 井上理津子

定価

946

(10%税込)
ISBN

978-4-480-43398-5

Cコード

0139

整理番号

-69-1

2017/01/10

判型

文庫判

ページ数

304

解説

内容紹介

ある日、名古屋駅裏を歩いていた著者は、一軒の建物が取り壊されようとしている場に出くわす。それが中村遊廓の成駒屋だった。その場に残された家財道具を手掛かりに、著者は遊廓の実像を求めて、多くの人から聞取りを始める。大正から昭和の隆盛期、さらには売春防止法以後の関係者たちはどう生きていったのか。読書史上に残る名著文庫化。

目次

序章 名古屋中村「新金波」にて
1章 中村遊廓との遭遇(遊廓を知らない世代のロマン
名古屋駅裏の猥雑さ
巨大な遊廓建築の群 ほか)
2章 道具からみた「成駒屋」(玄関まわりの風景
客引きの呼吸
帳場に残っていた『花山帳』から ほか)
3章 娼妓たちの人生(無理強いができない
松山の居酒屋で
娼妓たちの家庭環境 ほか)
終章 遊廓の終焉

著作者プロフィール

神崎宣武

( かんざき・のりたけ )

神崎 宣武(かんざき・のりたけ):1944年岡山県生まれ。民俗学者。武蔵野美術大学在学中より宮本常一の教えを受ける。長年にわたり国内外の民俗調査・研究に取り組むとともに、陶磁器や民具、食文化、旅文化、盛り場など幅広いテーマで執筆活動を行なっている。現在、旅の文化研究所所長。郷里で神主も務めている。主な著書に『大和屋物語 大阪ミナミの花街民俗史』『酒の日本文化』『しきたりの日本文化』『江戸の旅文化』『盛り場の民俗史』『台所用具は語る』などがある。

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