紀元前のギリシャの歴史(おそらくはその歴史の一部であろうと思うが?)を納得しながら理解させられた。写真集ではないかと見紛う程に、見入ってしまう出来の良く、多数の写真を裏付けに書かれた文面は、重い文章と軽やかな文章とが混じり、作家のセンスの良さに気付かされた。困難な作業であったと思うし、実際、1982年取材旅行後、2005年11月の刊行まで20年を費やしたのも合点がいく。
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内容紹介
西洋文明の核心にはギリシャ・ローマ文明とキリスト教思想がある。この2つが連環するのがエーゲ海。沿岸に点在する無数の遺跡には、西洋文明を理解するための鍵が隠されている…。「知の巨人」がレンタカーで8000kmを駆けめぐり、神と歴史と人間について深い洞察をめぐらせる。人類の思考の普遍性に立って、ヨーロッパがおこなった精神の活動を再構築する壮大な思索旅行記。
目次
序章 エーゲ 永遠回帰の海
第1章 聖山アトスへ
第2章 アポロンとディオニュソス
第3章 聖なる神と性なる神
第4章 ネクロポリスと黙示録
終章 終末後の世界
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