管啓次郎
( すが・けいじろう )1958年生まれ。詩人、明治大学教授。詩集に『数と夕方』(左右社)『犬探し/犬のパピルス』(Tombac)ほか。著書に『コロンブスの犬』(河出文庫)、『コヨーテ読書』(青土社)、『オムニフォン』(岩波書店)、『ストレンジオグラフィ』(左右社)など。パティ・スミス『M トレイン』(河出書房新社)、グリッサン『第四世紀』(インスクリプト)、サン=テグジュペリ『星の王子さま』(角川文庫)はじめ訳書多数。2011年、『斜線の旅』により読売文学賞(随筆・紀行賞)受賞。
loading...
古今東西の本を紹介する本であり、読書という行為をめぐる思索の本であり、世界のさまざまな文化に触れる本である。読み終わると、たくさんの文字を食べるようにして読む「読書」という人間の行為の不思議さのようなものにも思い至る。「本は読めないものだから心配するな」というタイトルは、印象的であり、かつ多くの読者をどこか安心させる。この世界に本は膨大にあるが、1冊の本でさえも「読めた」といえるのか。だいたいの人はそんな思いを抱えているだろう。そこに訴えたのか、単行本の刊行時は書評も多く出て、青山ブックセンターのような書店でよく売れた。文庫化にあたっては、新たに「文庫版あとがき」を付す。
本書をお読みになったご意見・ご感想などをお寄せください。
投稿されたお客様の声は、弊社HP、また新聞・雑誌広告などに掲載させていただくことがございます。