レオ・ペルッツ
( ぺるっつ,れお )レオ・ペルッツ(Leo Perutz) 1882年プラハ生まれ、ウィーンで活躍したユダヤ系作家。『第三の魔弾』(1915)、『ボリバル侯爵』(20)、『最後の審判の巨匠』(23)、『スウェーデンの騎士』(36)など、幻想的な歴史小説や冒険小説で全欧的な人気を博した。1938年、ナチス・ドイツのオーストリア併合によりパレスティナへ亡命。戦後の代表作に『夜毎に石の橋の下で』(53)がある。1957年没。
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『アンチクリストの誕生』『どこに転がっていくの、林檎ちゃん』(ちくま文庫)が好評を博したレオ・ペルッツの伝奇長篇。物語の背景はデュマ『三銃士』などで日本の読者にもお馴染みの絶対君主ルイ13治世下のパリ。宰相リシュリューが秘かに革命を画策していたという架空歴史物で、エンターテインメント性に優れた作品。「“花も実もある絵空事”の作家」(皆川博子)、「オーストリアの山田風太郎」とも称されるレオ・ペルッツの本領発揮の伝奇歴史小説。
「周到な伏線のもとで、時計仕掛めいたプロットがきりきり動いて、物語はころがり落ちるように展開していく。中篇『アンチクリストの誕生』と並んで作者のストーリーテラーとしての資質が最も発揮された作品だろう。コテコテのエンターテインメントで、物語の面白さだけで言えばペルッツのベストかもしれない」(垂野創一郎氏) 新訳オリジナル企画。
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