E.M.フォースター
( ふぉーすたー,E.M )E・M・フォースター(Edward Morgan Forster) 1879ー1970年。フォースターはヴィクトリア朝末期から二度の世界大戦を経て亡くなるまで、西欧的伝統を背景にした寛容と懐疑の精神のもとに生き抜いた。主な著書に『眺めのいい部屋』『ハワーズ・エンド』『インドへの道』などの小説のほか、その思想を反映した『民主主義に万歳二唱』などのエッセイ集がある。
loading...
990
円978-4-480-43809-6
0197
-16-3
2022/06/09
文庫判
336
頁『眺めのいい部屋』や『インドへの道』などで知られるフォスターは、ロンドンの裕福な家庭に生まれた。彼はケンブリッジ大学に学び、ケンブリッジ使徒会に参加する。そのメンバーの多くは、同時にブルーズベリー・グループという文学者の集まりも組織していた。彼は後に作品が映画化されて名声を得ることになったが、当初はむしろ厳しい批評にさらされた。というのは、まだヴィクトリア朝の厳格なモラルが支配していた時代に、秘められた同性愛者として生きねばならなかったからである。しかしそのことが、階級差への敏感な感受性を育て、リベラリストとしての作風を今日にまで生かしているとも言える。本書では、多くの作品の中から、特にフォスターのそうした特徴を現す短編を選んでまとめた。
本書をお読みになったご意見・ご感想などをお寄せください。
投稿されたお客様の声は、弊社HP、また新聞・雑誌広告などに掲載させていただくことがございます。