雑誌スペクテイターで「北山耕平」特集（2016年10月）が組まれるなど多くの人々に影響を与えてきた北山耕平の初期エッセイ集。20代の著者が、60年代の湘南でのティーン時代の思い出を描いたエッセイ（片岡義男の小説風ビーチボーイを描いたもの）や、60年代のロック、テレビ、アニメの時代を描いたエッセイ。ビートルズが世界を席巻し、アポロロケットが月に行き、テレビが世界にそれを映し出し、野外大規模ロックコンサートが行われた時代を、少年から青年になる時期の若者が興奮をもって迎えた様子。まだ恋をする前の少年が海辺を歩きながら寂しさと切なさを感じる話などなど。
北山氏の『自然のレッスン』『地球のレッスン』などの著書や、北山氏の編集活動は影響力も大きく、「マーマーマガジン」の服部みれい、「クイックジャパン」を創刊した赤田編集長、曽我部恵一などのミュージシャンなどの敬意を集める。