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ちくま文庫

うんこ文学

——漏らす悲しみを知っている人のための17の物語

定価

968

(10%税込)
ISBN

978-4-480-43866-9

Cコード

0193

整理番号

-71-4

2023/02/09

判型

文庫判

ページ数

368

解説

内容紹介

 芥川龍之介は『侏儒の言葉』の中でこう書いています。
「悲劇とはみずから羞ずる所業を敢てしなければならぬことである。
この故に万人に共通する悲劇は排泄作用を行うことである」
 こうした排泄の悲しみを、見事に書き表した文学作品ばかりを集めてみました。
 人間は、食べて、出します。
 食事も排泄も、誰もが日常的に行うことです。
 しかし、食事は人前で平気で行われても、排泄は人目を避けて、
トイレという個室の中で、ひとりで行われます。
 もし漏らしてしまえば、ずっとトラウマになることもあります。
 口にはしないだけで、じつは漏らした経験があって、それをずっとひきずっている人も、じつは少なくありません。
 そういう人たちに読んでもらえればと思っています。

著作者プロフィール

頭木弘樹

( かしらぎ・ひろき )

頭木 弘樹(かしらぎ・ひろき):文学紹介者。筑波大学卒。大学三年の二十歳のときに難病になり、十三年間の闘病生活を送る。そのときにカフカの言葉が救いとなった経験から、2011年『絶望名人カフカの人生論』(飛鳥新社/新潮文庫)を編訳、10万部以上のヒットとなる。さらに『絶望名人カフカ×希望名人ゲーテ 文豪の名言対決』(草思社文庫)、『ミステリー・カット版 カラマーゾフの兄弟』(春秋社)を編訳。著書に『食べることと出すこと』(医学書院)、『落語を聴いてみたけど面白くなかった人へ』(ちくま文庫)、『絶望読書』(河出文庫)、『カフカはなぜ自殺しなかったのか?』(春秋社)、『自分疲れ』(創元社)。ラジオ番組の書籍化に『NHKラジオ深夜便 絶望名言』(飛鳥新社)。名言集に『366日 文学の名言』(共著、三才ブックス)。編者を務めたアンソロジーに『絶望図書館』『トラウマ文学館』(共にちくま文庫)、『絶望書店 夢をあきらめた9人が出会った物語』(河出書房新社)、『ひきこもり図書館』(毎日新聞出版)がある。NHK「ラジオ深夜便」の『絶望名言』のコーナーに出演中。日本文藝家協会、日本うんこ文化学会会員。

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