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ちくま学芸文庫

ハプスブルク帝国1809-1918

——オーストリア帝国とオーストリア=ハンガリーの歴史

定価

1,760

(10%税込)
ISBN

978-4-480-51062-4

Cコード

0122

整理番号

-15-1

2021/08/10

判型

文庫判

ページ数

560

解説

内容紹介

中欧・東欧の広大なエリアに跨り、近代ヨーロッパ最大の覇権を握っていたハプスブルク帝国。本書はその1806年神聖ローマ帝国の終わりから、1918年帝国解体までを跡付ける。それによって見えてくるのは、超・民族的国家が抱えることになる民族原理の軋轢、それが閾値を超えたところで発生するカタストロフだ。著者テイラーは定評のある歴史家であり、歴史を動かす要因として個々人の動静よりも外交史的力学を重視した。また『第一次世界大戦』『第二次世界大戦』という著作ものこしており、二つの世界大戦への導入に迫ることも本書の主旨だったと言えよう。大著ながら、簡潔で生き生きとした筆致が魅力的な一冊である。

目次

王朝
民族
旧絶対主義、メッテルニヒのオーストリア、一八〇九?三五年
三月前期
急進派の暴動、一八四八年の革命
自由派の時期、憲法制定議会、一八四八年七月?四九年三月
新絶対主義、シュヴァルツェンベルクとバッハの体制、一八四九?五九年
連邦主義と中央集権主義との闘争、一〇月特許状と二月勅令、一八六〇?六一年
立憲的絶対主義、シュメアリングの体制、一八六一?六五年
古きオーストリアの終り、一八六五?六六年
二重帝国の成立、一八六六?六七年
自由派の凋落、オーストリアにおけるドイツ人の優勢、一八六七?七九年
ハプスブルクの復活、ターフェの時代、一八七九?九三年
混乱の時期、ターフェから場デーンイへ、一八九三?九七年
一八六七年以後のハンガリー、カーロマン・ティッサとマジャール人ジェントリー
民主主義の装い、ハプスブルク帝国の小春日、一八九七?一九〇八年
暴力による解決、一九〇八?一四年
暴力の報い、ハプスブルク家の終わり、一九一四?一八年
王朝なき人民
付録 ハプスブルク帝国の政治的・人種的構成

著作者プロフィール

A.J.P.テイラー

( ていらー )

A.J.P.テイラー(Alan John Percivale Taylor) 1906-90年。イギリス、サウスポート生まれ。近代ヨーロッパ政治史を専門とする歴史家。オックスフォード大学卒業後、ウィーンに留学、マンチェスター大学・オックスフォード大学などで教鞭をとる。著書に、『近代ドイツの辿った道』(名古屋大学出版会)『第二次世界大戦の起源』(講談社学術文庫)『イギリス現代史 1914-1945』(みすず書房)『第一次世界大戦』『第二次世界大戦』(新評論)『ヨーロッパ・栄光と凋落』(未來社)ほか多数。また、テレビ番組の講義でも広く名を知られた。

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