志村五郎
( しむら・ごろう )1930年静岡生れ、東京育ち。1952年東京大学理学部数学科卒業。東京大学助教授、大阪大学教授。プリンストン高等研究所を経て、1964年プリンストン大学教授。現在同大学名誉教授。アーベル多様体の虚数乗法論の高次元化、アーベル多様体のモジュライ理論とモジュライに対応するCM体上のアーベル拡大を記述する保型関数を構成し、志村多様体論を展開。アメリカ数学会コール賞(数論部門)、アメリカ数学会スティール賞(生涯の業績部門)、朝日賞、藤原化学財団藤原賞他受賞。
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志村多様体論や高次虚数乗法論で戦後日本を代表する世界的数学者となった著者の自伝的随想。幼少期、学生時代、プリンストン大学時代のさまざまな追想を交え75年の人生をストレートに、時に激烈に綴る。ベイユ、ジーゲル、アイヒラー、カルタン、シュバレー等との交流、ヒルベルト、オッペンハイマー、高木貞治に対する評価の記述は特に興味深い。
300年以上の超難問であった「フェルマーの最終定理」が、1995年ワイルズによって解決されたが、その際多大の貢献をしたのが「志村予想」の一部であった(最終定理証明後、定理となる)。このことに本人が触れた唯一の文章も収録。
切繪図の世界
茶色のランドセル
宇宙の構造
子供の悩み
中学では
終戦前後
死について
いかに学んだか
邪念と〓(きょう)慢
大学の三年間
数学者としての出発
教える身になって
フランスでは
プリンストン研究所では
東京に帰って
大坂での一年
再びプリンストンに
なぜあの文章を書いたか
所かわれば
ユー・ウィル・ファインド・アウト
向う側
方程式を解くとは
知の継承が生む創造力
あの予想
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