笹澤豊
( ささざわ・ゆたか )1950年茨城県生まれ。哲学者。東京大学文学部卒業。筑波大学哲学・思想研究科修了(文学博士)。筑波大学名誉教授。主な著書に『ヘーゲル哲学形成の過程と論理』(哲書房、1983年日本倫理学会和辻賞受賞)、『道徳とその外部』(勁草書房)、『自分の頭で考える倫理』(筑摩書房)、『哲学史の劇場』(筑波大学出版会)などがある。
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自由や平等といった理念によって人々の関係を律しようとする権利思想は、実は人々の力への意志に支えられている。「right ライト」(正義や理という意味を持つ)と、日本で定着した訳語である「権利」(個人の利の意味を持つ)の言葉の違いを出発点にして、福沢、西、加藤やノージック、セン、ロールズ、ニーチェらの権利思想を手掛かりに、権利思想にまつわる理念と力の錯綜した関係を解きほぐす。わたしたちの社会における「権利」とは何かを深く考えるうえで必読の書。
第1章 「権利」という日本語
第2章 利の追求と共同の論理
第3章 “ライト”の思想と平等主義
第4章 “ライト”の思想と自由の問題
第5章 “ライト”の思想と力の論理
第6章 “ライト”の思想の問題状況
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