木村靖二
( きむら・せいじ )1943年東京都生まれ。東京大学文学部卒業。東京大学大学院博士課程中退。ミュンヘン大学留学。茨城大学助教授、立教大学教授、東京大学大学院人文社会系研究科?ウ授、立正大学文学部教授を経て、現在、東京大学名誉教授。専攻はドイツ近現代史。著書に『二つの世界大戦』(世界史リブレット、山川出版社)、『ドイツ史』(山川出版社)、『世界大戦と現代文化の開幕 世界の歴史26』(共著、中央公論新社)などがある。
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建国から約半世紀で、世界に誇る国力を有する地位についた帝政ドイツだったが、1918年11月にキール軍港で始まった水兵蜂起を契機とする11月革命によって崩壊することになる。結果的に第一次世界大戦は終結となり、ワイマール共和国、ナチス政権と、短期間でドイツ国体を変えていくことになった出発点たる「革命」は、いかなる性格のものであったのか。海軍から陸軍へ、局地から本国全域へと広がる〈兵士の革命〉を、軍内部の詳細分析を軸として、その後のドイツ史さらに20世紀ヨーロッパ史へと交接する試み。長めの自著解説を付す。(東京大学出版会、1988年5月1日初版刊行、文庫換算464頁)
序章 問題の所在と課題(ドイツ革命史研究の現状
問題点
新たな課題)
第1章 革命状況の形成と成立(第一次世界大戦とドイツの戦時体制
革命状況の成立)
第2章 ドイツ海軍の水兵運動(大洋艦隊での出撃阻止行動
キールの水兵蜂起)
第3章 陸軍兵士運動と兵士評議会(本国軍の兵士運動
前線軍兵士の動向と兵士評議会)
終章 兵士革命の運動と論理(兵士運動の諸段階
兵士の革命の論理と理念)
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