トマス・ホッブズ
( とます・ほっぶず )トマス・ホッブズ(Thomas Hobbes):1588‐1679年。イギリスの哲学者・政治思想家。経験論・唯物論・唯名論を総合した立場に立ち、自然学・人間学・政治学の三部からなる壮大な哲学体系を構想する。自然権をもつ人間は、〈万人の万人に対する戦い〉にある自然状態から社会契約によって国家状態に移ると考えた。著書に『法の原理』『哲学原論』『ビヒモス』など。
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1,760
円978-4-480-51143-0
0131
-22-2
2022/12/08
文庫判
576
頁国家の成立について考察し、国家主権への絶対的服従を説いた、西欧政治思想史上の一大古典『リヴァイアサン』(Leviathan,1651)。本書は、多くの人々から研究対象として強い関心を寄せられてきたが、残念ながらこれまで学問的な批判に耐えうる邦語訳には恵まれてこなかった。その理由は、翻訳に携わってきた研究者が、その誠実で真摯な取り組みにもかかわらず、二つの問題に制約されていたことに求められるであろう。一つは、言葉や概念の意味変化(例えば、civilやcivil society)への敏感さに欠けていたこと、もう一つは、キリスト教の理解が浅かったことである。新訳にあたっては、従来の翻訳書に潜む以上のような問題を可能な限り克服し、読者、とりわけ、これ?ゥらの時代を生きる若い世代による政治の原理的な理解に資するものとした。上巻は、「第一部:人間について」から「第二部:政治的共同体について」までを収める。
第1部 人間について(感覚について
想像について
想像の継起あるいは連続について
言葉について
推論および学問について ほか)
第2部 政治的共同体について(政治的共同体の諸原因、発生、定義について
設立による主権者の諸権利について
設立による政治的共同体のいくつかの種類および主権者権力の継承について
父権的支配権および専制的支配権について
臣民の自由について ほか)
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