ちくま学芸文庫
改稿 日本文法の話〔第三版〕
阪倉篤義
著
loading...
江戸後期に入ると和算ブームは地方や庶民層にも及んだ。その牽引役となったのが、全国を旅し、求めに応じて行く先々で数学を教えた遊歴算家である。本書は、当時の主流であった関流の大幹部(北斎も弟子)、遊歴算家・山口和の『道中日記』をもとに創作されたもので、和算に関する数々のエピソード、ミステリー等がちりばめられている。『道中日記』は、一年近い奥州の旅(『奥の細道』と重なる道筋が多い)を記録したもので、出来事、算額の図形問題、地名名、寺院名、当時の道筋等すべて史実に作品に反映されている。和算家山口和が旅を通じて、数学の魅力や数学愛好家の思いを語り、そして陸奥の歴史や伝説に触れながら人間的に成長する「大人版・男版」の『算法少女』といった趣に仕立て上がっている。
本書をお読みになったご意見・ご感想などをお寄せください。
投稿されたお客様の声は、弊社HP、また新聞・雑誌広告などに掲載させていただくことがございます。