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定価

1,870

(10%税込)
ISBN

978-4-480-51156-0

Cコード

0110

整理番号

-57-1

2022/12/08

判型

文庫判

ページ数

624

解説

大谷いづみ

内容紹介

「あらゆる人の生を否定しない」という立場から、安楽死・尊厳死を「良きもの」とする思考を批判的に検証。病を得、あるいは老衰のため体を思うように動かせず、生きる価値のない存在だと自ら思いなしてしまう、そうした水路づけが生ずる現代社会。人が「ただ生きて存在すること」が困難なこの社会を、「生きたいなら生きられる」社会に変えていくには何が必要かを論じていく。文庫化に際し、『唯の生』全7章のうち、歴史的記述が中心となる第1章~第4章を省き、「死の決定」「より苦痛な生/苦痛な生/安楽な死」などを論じた第5章~第7章を『良い死』に合体させ、より充実した内容の一書とする。なお「良い死」は「安楽死・尊厳死」を表し、批判的な視座からこう言い表している。これに対置される「唯の生」は、「ただ生きて存在すること」に由来する。

目次

第1部 良い死(要約・前置き
私の死
自然な死、の代わりの自然の受領としての生
犠牲と不足について)
第2部 唯の生(死の決定について
より苦痛な生/苦痛な生/安楽な死
『病いの哲学』について)

著作者プロフィール

立岩真也

( たていわ・しんや )

立岩 真也(たていわ・しんや):1960年生まれ。立命館大学大学院先端総合学術研究科教授。社会学専攻。著書に『私的所有論 第2版』(生活書院)、『弱くある自由へ――自己決定・介護・生死の技術』『造反有理――精神医療現代史へ』『精神病院体制の終わり――認知症の時代に』(以上、青土社)、『介助の仕事――街で暮らす/を支える』(筑摩書房)、『自由の平等』(岩波書店)、『自閉症連続体の時代』(みすず書房)、『人間の条件――そんなものない』(新曜社)など。共著に『ベーシックインカム――分配する最小国家の可能性』『税を直す』『差異と平等――障害とケア/有償と無償』『相模原障害者殺傷事件――優生思想とヘイトクライム』(以上、青土社)、『生の技法――家と施設を出て暮らす障害者の社会学』(生活書院)ほか多数。

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