社会学には、ただひとつだけ独立変数がある、それは階級であるーー。政治・教育・家族・労働・消費・余暇など、産業資本主義社会の運動と発展の有り方に対して、「階級」という変数は現在にいたるまで非常に大きな影響を及ぼしてきた。本書では、マルクス、ウェーバーなど古典的理論から説きおこして、歴史的社会構造（支配・中間・従属階級／経済的格差／性差など）の分析と関係づけながら、階級概念について考察していく。訳者自身が「現在でも階級論のもっとも有用な教科書」と強く推す一冊である。