今井むつみ
( いまい・むつみ )今井 むつみ(いまい・むつみ):1989年慶應義塾大学社会学研究科後期博士課程修了。1994年ノースウエスタン大学心理学博士。慶應義塾大学環境情報学部教授。専門は認知科学、言語心理学、発達心理学。著書に、『親子で育てる ことば力と思考力』(筑摩書房)、『言葉をおぼえるしくみ』(共著、ちくま学芸文庫)、『ことばと思考』『英語独習法』(ともに岩波新書)、『言語の本質』(共著、中公新書)などがある。
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赤ちゃんはなぜ、ことばがわかるようになるのか? 認知科学の第一人者である著者がこの謎に取り組んだデビュー作。待望の文庫化。解説 佐治伸郎
認知科学の第一人者である著者が言語習得の謎に取り組んだデビュー作。待望の文庫化! 解説 佐治伸郎
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赤ちゃんはなぜことばを正しく理解できるようになるのか? この謎を解く鍵として1980年代に登場したのが「制約」理論だ。人間にはことばに関して正しいかどうかを判断する基準が生得的に備わっている、というのだ。しかし研究が進むにつれ、言語間でのカテゴリー化の違いなど、この理論だけでは説明のつかないことが出てきた。そこで著者が導いたのが「制約」は人間の発達の過程で外的状況や言語にあわせて柔軟にコントロールされる、という仮説だ。本書ではそのメカニズムが巧みな実験により明らかにされていく。認知科学の分野をリードしてきた著者の原点となるデビュー作。
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赤ちゃんはなぜことばがわかるのか
著者独自の画期的な研究はここから始まった
第1章 ことばと意味の即時マッピングと制約理論
第2章 ことばの学習における概念的制約の役割
第3章 言語領域特有の制約
第4章 形状類似バイアスと事物カテゴリーバイアス
第5章 形状類似バイアスから事物カテゴリーバイアスへの変化のメカニズム
第6章 ラベルの学習とカテゴリーの属性の理解
第7章 形状類似バイアスと事物全体・カテゴリーバイアスの生得性と文化普遍性
第8章 形状類似バイアス/事物全体・カテゴリーバイアスの起源
第9章 内的制約と外的制約の均衡関係とことばの発達
第10章 ことばと概念発達
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