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ちくま学芸文庫

仮面と神話

口承文芸、軍神の系譜、太陽と月――

人類は文明のどの段階から仮面を使うようになるのか。多数の図版と分布地図を用い、世界的視野で民族学の重要な諸論点を平明に語る。解説 松村一男

定価

1,540

(10%税込)
ISBN

978-4-480-51333-5

Cコード

0139

整理番号

-28-2

2025/11/10

判型

文庫判

ページ数

352

解説

松村一男

内容紹介

全世界の人類文化において、宇宙観は「三つの大きな段階」を経てきたと著者は説く。それはどのようなものなのか。本書では、言葉で伝えられる〈口承文芸〉の起源と未来、世界の神話にみられる太陽と月の重要性、地域による天父・地母型/天母・地父型の違いに、順を追って迫る。ついで、太平洋における若者組や、東アジアの成年式、日本の稲作文化と正月行事へと、徐々に焦点が絞られていく。多数の図版や具体例、地理的分布図とともに、平明に語られる、壮大な大林神話学への道案内というべき書。
解説:松村一男

目次

第一章 口承文芸の起源と発達 
第二章 動物から宇宙まで──世界観の諸段階 
第三章 太陽の神話、月の神話 
第四章 天父・地母の神話 
第五章 戦神の系譜 
第六章 人と仮面──仮面の儀礼的使用
第七章 太平洋の若者組と若者宿 
第八章 東アジアの成年式 
第九章 東アジア稲作文化と正月儀礼 
 あとがき 
 文庫版解説 世界・東アジア・日本 松村一男 

著作者プロフィール

大林太良

( おおばやし・たりょう )

大林 太良(おおばやし・たりょう):1929‐2001年。東京生まれ。1952年東京大学経済学部卒業。1955‐59年フランクフルト大学、ウィーン大学、ハーヴァード大学にて民族学を学ぶ。ウィーン大学にてDr.phil.を取得。東京大学教授、東京女子大学教授、日本民族学会会長、北海道立北方民族博物館館長等を歴任。毎日出版文化賞、朝日賞、福岡アジア文化賞受賞。著書に『東南アジア大陸諸民族の親族組織』『日本神話の起源』『稲作の神話』『葬制の起源』『日本神話の構造』『邪馬台国』『東と西 海と山』『銀河の道 虹の架け橋』『神話学入門』など多数。

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