本田由紀
( ほんだ・ゆき )東京大学大学院教育学研究科教授。専攻は教育社会学。著書に『教育の職業的意義』『もじれる社会』(ちくま新書)、『教育は何を評価してきたのか』(岩波新書)、『社会を結びなおす』(岩波ブックレット)、『軋む社会』(河出文庫)、『多元化する「能力」と日本社会 』(NTT出版)、『「家庭教育」の隘路』(勁草書房)、『若者と仕事』(東京大学出版会)、『学校の「空気」』(岩波書店)などがある。
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人は、自分が育ってきた環境が「当たり前」と思いがちである。だから、日本で育った日本の子どもたちが「当たり前」と思っている様々なことが、世界で見たら「変」ということが往々にある。みんなが「普通」と思っている何かに息苦しさや辛さを感じるとき、この本を読むと、それが世界の「普通」ではないと気づき、楽になれるかもしれない。本書は、ISSP、PIAAC、PISAなどの国際比較データを用い、既存の国際比較研究も参照しつつ、家族、学校、友達、ジェンダーといった身近なテーマから、経済、政治といった、大人になるうえで考えておきたいテーマまで、世界の多くの国々(特に先進諸国)の中で、日本が「変」(特殊もしくは異常)であることを示す。長年、教育社会学者として、教育と仕事と家族との関係をモデルを使いながら分析し、そして教育現場を研究者としてみてきた著者の、初となる中高生向けの一冊である。
第1章 家族
第2章 ジェンダー
第3章 学校
第4章 友だち
第5章 経済・仕事
第6章 政治・社会運動
第7章 「日本」と「自分」
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