吉田篤弘
( よしだ・あつひろ )1962年東京生まれ。主な著作に『つむじ風食堂の夜』『針がとぶ Goodbye Porkpie Hat』『百鼠』『空ばかり見ていた』『78ナナハチ』『小さな男*静かな声』『それからはスープのことばかり考えて暮らした』『圏外へ』『パロール・ジュレと紙屑の都』『水晶萬年筆』『モナ・リザの背中』『電氣ホテル』『ソラシド』『レインコートを着た犬』などがある。小説を執筆するかたわら、クラフト・エヴィング商會名義による著作と装幀の仕事も行なっている。
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プリマー新書の通算400号記念。『つむじ風食堂の夜』『それからはスープのことばかり考えて暮らした』『レインコートを着た犬』(前2点中公文庫)+『つむじ食堂と僕』の「月舟町シリーズ三部作+番外編」の舞台「月舟町」に、作者である僕=吉田篤弘氏が出かけていって、そこで愛読者にとってはなじみのある登場人物たちと話をしたり、物語を書きながら物語について考える作品になる。
はじまりは「人称について」とか「感情移入について」といった物語に付随するテーマを検討し、小説論でありながら、だんだん人生論のような雰囲気を纏うものになる。作者がどのように物語を構想し、作品がどのように描かれるのかについて語られるので、制作秘話的な側面も持ちつ。同時に対話形式で進行はさながら、哲学の対話読み物に近いイメージのものにもなる。
1 皿の上には何がある?(りんご箱
登場人物
いろいろな「私」
デタラメと即興
よく分からないもの)
2 遠くに見えている灯り(切実な犠牲者
オーサー
ハッピーエンド)
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