猪谷千香
( いがや・ちか )猪谷 千香(いがや・ちか):東京生まれ。明治大学大学院博士前期課程考古学専修修了。新聞記者、ニコニコ動画のニュース編集者を経て、2013年にはハフポスト日本版の創設に関わり、国内唯一のレポーターとして活動。2017年からは弁護士ドットコムニュース記者。『つながる図書館』(ちくま新書)、『その情報はどこから?』(ちくまプリマー新書)、『町の未来をこの手でつくる』(幻冬舎)、共著に『ナウシカの飛行具、作ってみた』(幻冬舎)がある。
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2021年のライブラリー・オブ・ザ・イヤーの大賞を受賞した鹿児島県指宿市の図書館は、奇跡的な存在です。図書館資格すら持っていなかった地元の普通のおばさんたちが資格を取るところから始め、NPO法人「そらまめの会」を立ち上げて運営に手をあげ、町の図書館として大きく育ててきた姿を綴る。指定管理者として、他では真似できないような運営をしていて、最近はマスメディアでも紹介されるようになり、全国的にも認知度が上がってきた。実は、終戦直後に農業支援のためにできた鹿児島県立図書館貸出文庫指宿出張所が起源の歴史のある図書館だが、人口減少などでさびれていった。地方の、しかも政令指定都市でもない小さな町の図書館がいかにして生きのび、人々をつないできたのか。今、全国の図書館をとりまく環境は厳しさを増している。財政難によって自治体から予算を削られたり、コストカットのために指定管理者が導入されたり。そうした中、「そらまめの会」の図書館運営はひとつのモデルケースとして注目を集めている。
第1章 図書館界の憧れ、ライブラリー・オブ・ザ・イヤー
第2章 新しい図書館が始まった
第3章 図書館をつくった人々
第4章 子どもたちが育つ図書館
第5章 図書館はプロの探偵
第6章 サードプレイスとしての図書館
第7章 走れ!ブックカフェ号
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