大阪・西成の釜ヶ崎の路地裏に佇む古びて小さな教会。その名をメダデ教会という。牧師を務めるのは西田好子（68歳）。紆余曲折を経て60歳の時、この地にやってきた西田牧師と、その信徒たち。波乱に満ちたその日常を、読売新聞社会部記者の上村真也氏がビビッドに描き出す。約20人の信徒らはいずれも家族に見放され、職場を追われ、居場所を失ってこの地に流れ着いた。情に厚く、破天荒で、ド真面目な西田牧師に対し、少しずつ心を開いてゆく信徒たち。何度も裏切られ、時に消息を絶ってしまう信徒たち。その壮絶な生の軌跡を、抑えた筆致で、温かく描き出す。やがて涙せずにはいられないドラマに満ちたドキュメント。本書のもととなったのは、読売新聞・大阪本社版での、異例の大型連載「ハレルヤ！西成：メダデ物語」。この連載は、坂田記念ジャーナリズム賞・特別賞にも選ばれている。連載時からSNS等で「衝撃的」「圧倒された」など話題になった連載の、待望の書籍化！