アダム・ベッカー
( あだむ・べっかー )宇宙物理学のPh.Dをもつサイエンスライター。BBC、NPR、New Scientist、Scientific American などに寄稿。カリフォルニア大学バークレー校、科学技術史講座の客員研究員。
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2,750
円978-4-480-86092-7
0042
2021/08/31
四六判
480
頁 LEDからシリコンチップ、携帯電話、GPSまで、私たちの生活に欠かせない技術を笹冴えている量子力学。今日最も成功した科学理論の一つだが、これほど成功しているにもかからわず、量子力学の根本には大いなる謎が残されている。理論によれば、観測されるまで物質は「実在しない」というのだ。しかし、われわれ自身をふくめ、あらゆる物体は原子から構成されるはずだ。一体われわれは存在するのか、しないのか?
物質の「実在」をめぐる論争は、科学の枠を超え、政治・哲学へと拡がっていく。アインシュタイン、ボーア、ハイゼンベルクら天才科学者たちの鍔迫り合いから、クーン、ポパー、クワインら哲学者の参戦、ホーキングやペンローズによる再反論へと、論争には予想外の展開が待ち受けていた──。大いなる問い「実在とは何か」をめぐる知られざる歴史をたどる。
プロローグ 成し遂げられた不可能なこと
第1部 心を鎮めてくれる哲学(万物の尺度
どこか腐敗していたデンマークの固有状態
街なかの乱闘 ほか)
第2部 量子の反乱分子(流浪する物理学
別世界からやって来た!
科学の最も深遠な発見 ほか)
第3部 大いなる企て(表面下の実在
量子の春
コペンハーゲンVS.宇宙 ほか)
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