夢野久作
( ゆめの・きゅうさく )夢野 久作(ゆめの・きゅうさく):1889-1936。本名杉山泰道。政治結社玄洋社系の杉山茂丸の長男として福岡市に生まれる。修猷館から近衛歩兵第一聯隊に入隊し、満期除隊。慶應義塾に入学するが中退。その後、農園経営、僧侶、謡曲教授、新聞記者など、職業を転々とする。1926年37歳のときに雑誌「新青年」に投稿した「あやかしの鼓」が入選し注目をあびる。35年、推敲に 10年をかけ人間の意識下を描いた1200枚の大作『ドグラ・マグラ』を出版。「瓶詰地獄」「氷の涯」など奇想の溢れる特異な文学世界を生み出した。