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定価

1,320

(10%税込)
ISBN

978-4-480-42861-5

Cコード

0195

整理番号

2011/09/07

判型

文庫判

ページ数

432

解説

内容紹介

負けてくやしがるばかりでは身が持たぬ。「哲学」の狭いワク組みにとらわれることなく、あらゆるジャンルの中からとっておきの文章を厳選したアンソロジー集。

目次

道ができている場所では(タゴール)
空気草履(古今亭志ん生)
大寅道具ばなし(斎藤隆介)
対談(浪花千栄子
徳川夢声)
いろはだとえ(モラエス)
新橋の狸先生(森銑三)
貨殖列伝(司馬遷)
長者の聟の宝舟(辻まこと)
高利貸に就いて(内田百閒)
ハリー(W.サローヤン)〔ほか〕

著作者プロフィール

鶴見俊輔

( つるみ・しゅんすけ )

1922-2015年。哲学者。1942年、ハーヴァード大学哲学科卒。46年、丸山眞男らと「思想の科学」を創刊。65年、小田実らとベ平連を結成。2004年、大江健三郎らと「九条の会」呼びかけ人となる。著書に『アメリカ哲学』『限界芸術論』『アメノウズメ伝』などのほか、エッセイ、共著など多数。『鶴見俊輔集』全17巻もある。

安野光雅

( あんの・みつまさ )

安野 光雅(あんの・みつまさ):1926年島根県津和野生まれ。画家・絵本作家として、国際アンデルセン賞、ケイト・グリーナウェイ賞、紫綬褒章など多数受賞し、世界的に高い評価を得ている。主な著作に『ふしぎなえ』『ABCの本』『繪本平家物語』『繪本三國志』『片想い百人一首』などがある。2020年、逝去。

森毅

( もり・つよし)

1928年東京生まれ。東京大学数学科卒業。京都大学教養部教授を長く務める。著書に『まちがったっていいじゃないか』(ちくま文庫)、『数学の歴史』(講談社学術文庫)、『対談 数学大明神』(安野光雅氏と共著、ちくま学芸文庫)ほか多数。2010年7月逝去。

池内紀

( いけうち・おさむ)

1940年、兵庫県姫路市生まれ。ドイツ文学者。エッセイスト。主な著書に、『ウィーン・都市の詩学』(73年)、『諷刺の文学』(78年・亀井勝一郎賞)、『海山のあいだ』(94年・講談社エッセイ賞)、『見知らぬオトカム――辻まことの肖像』(97年)、『ゲーテさんこんばんは』(2001年・桑原武夫学芸賞)、『二列目の人生』(03年)、『ひとり旅は楽し』(04年)、『森の紳士録』(05年)、『池内紀の仕事場』(全8巻・04年-05年)など。主な訳書に、カネッティ『眩暈』(1972年)、ジュースキント『香水』(88年)、ロート『聖なる酔っ払いの伝説』(89年)、ゲーテ『ファウスト』(99年・毎日出版文化賞)、『カフカ小説全集』(全6巻・2000年-02年・日本翻訳文化賞)など。

山室静

( やまむろ・しずか)

1906-2000年。詩人・文芸評論家・翻訳家。東北帝国大学卒業。戦後、埴谷雄高・小田切秀雄らとともに「近代文学」の創刊に関わる。『エッダ』『サガ』といった北欧神話の先駆的紹介者であり、アンデルセンやトーベ・ヤンソンなど北欧児童文学の翻訳でも知られる。著書に『アンデルセンの生涯』『北欧文学ノート』などが、訳書にムーミン・シリーズなどがある。また、著作集として、「山室静自選著作集」(全10巻)がある。

徳川夢声

( とくがわ・むせい)

1894~1971。島根県生まれ。大正2年、活動写真弁士となり、独特の語り口で人気を集め、欧米映画の名解説者として一世を風靡した。戦後はラジオからテレビに進出、とくにNHKラジオで放送された『宮本武蔵』が有名。昭和25年、NHK放送文化賞、30年、菊池寛賞受賞。32年には紫綬褒章を受章。

司馬遷

( しば・せん)

前145年頃~前86年頃。前漢時代の歴史家。父・司馬談の遺命にしたがい、史書編纂の仕事に着手。武帝の怒りを買い、前98年、宮刑に処せられる。史書は、「太史公書」130巻として完成。のち『史記』と称される。

内田百閒

( うちだ・ひゃっけん)

1889-1971。岡山市の生まれ。本名は栄造。ペンネームは郷里の百閒川にちなむ。旧制六高在学中は俳句に親しむ。東大ドイツ文学科卒。陸軍士官学校、海軍機関学校、法政大学等でドイツ語を教える。教師をやめたのち作家活動に入り、特異な幻想をつづった短編集「冥途」「旅順入城式」を発表。飄逸な「百鬼園随筆」によってひろく世に出た。借金術の大家で、鉄道好きとしても知られていた。

J・サーバー

( さーばー,じぇい)

(1894-1961) 作家・エッセイスト・イラストレーター。雑誌「ニューヨーカー」の創刊スタッフのひとり。代表作に『虹をつかむ男』『セックスは必要か』などがある。青山南 翻訳家・エッセイスト。著書に『短編小説のアメリカ52講』『ネットと戦争』『木をみて森をみない』など、訳書にアン・ビーティ『愛している』、ジャック・ケルアック『オン・ザ・ロード』ほか多数。

ロラン・バルト

( ばると,ろらん)

1915~80年。記号のシステムとしてのテクスト分析により、それまでの批評言語を刷新し、現代思想にはかりしれない影響を与えたフランスの批評家。社会的神話学から出発し、記号学・テクスト性・モラリティの時代を経て、テクストの快楽の実践へと至った。交通事故により死去。

G.K.チェスタトン

( ちぇすたとん,G.K)

G.K.チェスタトン(Gilbert Keith Chesterton):1874?1936年。ロンドン生まれ。イギリスの作家、詩人、批評家。美術学校を中退後文筆生活に入り、政治評論や文芸批評、評伝、小説など幅広い分野で活動した。「ブラウン神父」シリーズが、推理小説の古典として知られている。その他の著書に『木曜の男』『正統とは何か』など。

安西徹雄

( あんざい・てつお)

1933年、松山市生まれ。上智大学大学院博士課程修了。上智大学名誉教授。専攻、英文学。シェイクスピア研究の第一人者であるとともに、演劇集団「円」を拠点に、演出にも携わっている。主な著書:『英文翻訳術』『仕事場のシェイクスピア』『英語の発想』(以上、ちくま学芸文庫)、『彼方からの声』(筑摩書房)、『シェイクスピア──書斎と劇場のあいだ』(大修館書店)、『シェイクスピア劇四〇〇年』(NHK出版)他、主な訳書:チェスタトン『正統とは何か』(春秋社)、サイデンステッカー『東京 下町山の手』(ちくま学芸文庫)他。

バートランド・ラッセル

( らっせる,ばーとらんど)

1872-1970年。イギリス生まれ。ケンブリッジ大学で数学・哲学を学ぶ。ホワイトヘッドとの画期的な共著『プリンキピア・マテマティカ』によって数学基礎論に貢献。記号論理学を大成するとともに存在論・認識論に適用し、分析哲学の始祖として二〇世紀哲学の流れを決定づけた。主著に、『外部世界についてのわれわれの知識』『心の分析』などがある。社会評論や倫理問題に関する著作も数多い。1950年、ノーベル文学賞受賞。

老子

( ろうし)

古代中国の思想家にして、道教創案の中心人物と伝えられる。実在したかどうかには諸説あるが、紀元前400年ごろ、墨子や、孔子の孫・子思と同時代の人物・老たんと考える説が一般的に知られている。

唐木順三

( からき・じゅんぞう)

1904年長野県生まれ。旧制松本高校を経て、1927年京都大学哲学科卒業。1932年に初の評論『現代日本文学序説』を刊行し、以後、法政大学予科教授、明治大学教授などを歴任しながら、実存哲学と豊かな感受性を融合させた独特の評論活動を展開した。1980年没。著書に『無用者の系譜』『現代史への試み』『日本人の心の歴史』など多数。

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